★ レティ先生、逝去
みなさまに、とても悲しいお知らせをしなければなりません。
2021年9月6日、パアララン・パンタオの創立者であり、校長のレティシア・B・レイエス先生が亡くなりました。79歳でした。
1989年、レティ先生は、パヤタス地区(のちにはパヤタス地区とエラプ地区)で、ゴミ拾いなどに従事する貧困世帯の子どもたちのために、パアララン・パンタオを開校、以来30年余、一貫して地域の子どもたちの教育に心血を注いでこられました。
10年ほど前から、何度か入院し、数年前からは車椅子でしたが、パヤタス校で生活を続け、パアララン・パンタオの若い先生たちを支えて、子どもたちの教育に尽くしていました。
この7月に体調を崩し、入院治療、退院の後、骨折で再入院、手術。コロナ禍でマニラは医療崩壊していましたが、家族の尽力でできる限りの治療を受けることができ、8月はじめに退院、パヤタスにもどり、回復につとめている矢先でした。
9月10日の夜に、オンラインで、フィリピン、シンガポール、日本、アメリカから、レティ先生の家族、親族、友人たち、奨学生たちが参加してお別れの会を開きました。9月11日、墓地に埋葬されました。
突然の訃報に、ただただ悲しいのですが、レティ先生に出会えたことに、感謝は尽きません。
謹んでご冥福をお祈りします。
レティシア・B・レイエス(Leticia B. Reyes)先生
1942年6月13日生まれ。
ホセ・リサール大学卒業。
6人の子(息子3人、娘2人、養女1人)の母。
82年にパヤタスに移り住む。半年後パヤタスにゴミが捨てられはじめる。ダンプサイト(ゴミ山)隣人組合の代表として地域住民のために奔走するなか、87年頃から地域の子どもたちの教育に取り組む。
89年パアララン・パンタオ開校時より校長をつとめ、のべ7000人ほどの子どもたちに教育の機会を与えてきた。
2021年9月6日、永眠。
★ みなさまへ
みなさまのとても長い間の友情とご支援のおかげで、母は、パアララン・パンタオをつくり、貧困地域の子どもたちに教育を与えるという仕事を続け、その人生をより素晴らしいものにすることができました。── まず、ご遺族からの、心からの感謝をお伝えします。
レティ先生が亡くなった9月はじめ、パアラランの先生たちは、新学期に向けての準備をしていました。この数年間、実際の教育活動は、若い先生たちだけで、すすめることができるようになっていて、子どもたちのためにパアララン・パンタオを続けることに、不安も迷いもありません。
レティ先生を失った悲しみをこえて、パアラランは新学期の活動をはじめています。
これからも一緒に歩んでいきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
9月11日埋葬の日の朝のパヤタス校 花壇に、近隣の人々が灯してくれていたろうそくが残っている。